「山之上5丁目の家」―敷地の特徴を活かした、平屋のような住まい【ひらつー不動産】

お施主様のご厚意により、来週10/31（土）・11/1（日）の2日間に渡り、1日14組様限定で新築完成見学会を開催する運びとなりました。

設計はモックケンチクラボの建築家・小坂友恵と浦田彰子。

山之上の住宅街に建つ、30代のご夫婦とお子様のための住まいを、土地探しからご提案させていただきました。

約11ｍのアプローチを持ち、前面道路より少し奥まった旗竿地かつ不整形である個性的な敷地。
また両隣の敷地と裏手の道路から最大で2ｍ程下がった場所にあり、四方を囲われたような敷地環境のため配慮を怠ると一階は光が入りづらくなってしまいます。

そんな敷地で「できる限り1階で家族の生活を完結したい」というお客様のご要望をカタチにするにはどうしたらよいか・・・熟考の末、モックの二人がたどり着いたのは「敷地形状に沿った平屋のような住まい」です。

決まった間取りはなく、建築家と打ち合わせを重ねじっくりつくるIFAの家づくり。

今回はどのような空間となったのか、山之上5丁目の家の見所を少しご紹介いたします。

モックケンチクラボの小坂氏と浦田氏に、山之上5丁目の家の設計ポイントを伺いました。

ご夫婦からのメインのご要望は「アプローチから玄関土間までをフラットに」「できる限り１階で家族の生活を完結したい」という2つでした。

1階で生活を完結させるボリュームを確保するため、敷地いっぱいに建てるカタチとなりました。
そのため敷地に沿った不整形なLDKや中庭が生まれ、この場所ならではの特性を捉えた面白い家となったと思います。

家の中心に設けた中庭へ向けてリビング・ダイニング・寝室を配置。
特にキッチンとダイニングは敷地形状に沿って少し角度を持たせることで、空間の視覚的なアクセントとなっています。

ちょうど東からの朝日を感じることができるため、ご家族の食卓に彩りを添える空間となっています。

また、リビング上部の吹抜けにある北側の高窓からは、間接的に光を取り入れることができ、１日を通して穏やかな光が差し込む心地よい空間に。
階段ホール・2階子供室共に吹抜けに面しており、LDKと繋がりをもたせ、どこにいても家族の気配を感じることができます。

仕上げ材の素材や色合いはご家族の優しい雰囲気から着想を得て、柔らかくも家族の個性を表現できる色味でまとめています。

外観は木部をブルーグレーの板張りと、素地色の破風板をアクセントとしてデザインし、室内も栗・杉・タモというグレー味を含んだ素材を使い分けることで、全体的に軽快で柔らかな雰囲気になりました。

玄関から末広がりに見え、少し芒洋になりがちなLDKはフローリングの貼り方向に変化を持たせ、天井・壁面を板貼りとすることで空間にアクセントを、浮遊感のある照明器具や角度を持たせた杉の丸太でつくった階段でリズミカルな印象を加える工夫をしています。

光や風が心地よく、ご家族の個性が滲むような住まいができました。

利便性はいいけれど20坪程しかない狭小地、

前面道路から高低差のある土地、奥まっている旗竿地、三角形の土地などなど。

今回の山之上5丁目の家のように一見、良い家を建てることが難しそうな敷地も、建築家の視点で見るとその土地の個性でしか創造し得ない、魅力ある家づくりの答えがたくさんあります。

複雑な土地であるほど、建築家の腕が試されるのかもしれません。

そう、建築家は不利な条件であるほど、萌える（燃える）のです。

そんなちょっと変わった敷地での家づくり事例をご紹介いたします。

モグラハウス（所在地：枚方市山之上／設計：藤森大作）

敷地は前面道路から2ｍほど下がったところ。道路レベルからアプローチし、潜り込むようにして階段を下りていくと、天井の高い開放的なリビング。
リビングは、擁壁に囲まれたテラスにつながり、道路面から潜り込んだ落ち着きある空間となっています。→WORKSを見る

ツナガリノイエ（所在地：枚方市藤坂／設計：小坂友恵）

20坪程の広さながら正面は小学校のため抜け感のある敷地。
スキップフロアの特性を活かし、間接的に光を取り込むことができる中庭、1.5層の吹抜のあるLDK、屋上というゆとりの感じられるスペースを各層に設けることで開放感が生まれるよう計画。
LDKや子供室などにおいて適度なツナガリと距離感を保ち、家族それぞれが心地よく暮らせる空間を目指しました。→WORKSを見る

TA – HOUSE－大きな斜面の庭をもつ住宅－（所在地：枚方市香里園／建築家：TOFU小川文也）

前面道路から奥まった旗竿地であるため、周囲3辺は建物に囲まれ、南側には高低差8mの斜面地が迫っており、1階の内部空間に採光を確保することが難しい敷地。
そこで1,2階レベルとは別に斜面地の比較的平らなレベルに水回りをまとめた中間階を設定。
天窓からの光を、階段スペースを介して1階まで届くようにしています。
斜面庭の美しい景色を望むＬＤＫの大開口がアクセントになっています。→WORKSを見る

IFA住宅設計家室の建築作品は以下のスライドをご覧ください。

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もっと見たい方はこちら→WORKSをみる

お施主様とじっくり会話を重ねた建築家がプランを描き、専属の大工が一邸一邸ていねいにつくるIFAの家づくり。
同じカタチのものは一つとしてありません。

またIFAでは年月とともに美しさが増し、愛着の深まる素材を取り入れることを大切にしています。

会場では、既製品とは異なる無垢材のフローリング、無垢板のカウンター、様々な種類の素材の質感も楽しんでいただきたいです。

お施主様のこだわりと建築家のアイデアが詰まった空間を実際に体感してみてください。