枚方のお母ちゃん、「梅ちゃん先生」に会いに行ってきた

2012年にNHKなどで放送された連続テレビ小説『梅ちゃん先生』。
家族のために、友人のために、地域の人々のために懸命に生きるヒロイン、梅子の姿が話題となりました。

物語の「梅ちゃん先生」は架空の人物でしたが、枚方には子どものために、家族のために、地域のために奮闘している「梅ちゃん先生」が実在します。

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たくさんの家族が集まったイベントの中で、一際明るい笑顔でみんなを迎えてくれる「梅ちゃん先生」と呼ばれる1人の保育士さん。

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こちらが「梅ちゃん先生」こと、
梅原知子さん。

2012年4月、枚方市楠葉並木に開園した認可外保育園「ちいさいほいくえん みんなの里」の代表を務めながら、昨年からは地域の方と連携しながら、大人も子どもも楽しく、そして地域のみんなで食卓を囲み、みんながつながれる居場所づくりを目的とした「子ども0円食堂」を始められました。

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ちいさいほいくえん みんなの里

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(こども食堂の様子 Facebookより)

その活動はメディアや行政にも注目され、枚方市では「こども食堂」を実施する団体を支援する動きもあり、その名前を耳にしたことがある方もいらっしゃると思います。

子ども食堂についてはこちら

さて、保育園開園から5年。
今、梅ちゃん先生の周りには、赤ちゃんからお母さん、そしてお父さん更には地域のお店が「力になりたい」とたくさんの人が集まってきます。
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(左:梅ちゃん先生)

そんな梅ちゃん先生は一体どんな人なのか、そしてこれからどんなことを目標としているのか聞いてみたいと思い、「みんなの里 秋の交流会」に参加して、色々とお話を聞いてきました。

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「秋の交流会」が行われたのは11月23日(祝)。
場所は八幡市駅から車で約10分、男山レクリエーションセンターです。

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この日集まった参加者は約80人。
「みんなの里」在園中のご家族や、卒園・退園したOBご家族も多数集まっていました

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ご飯ができるまでみんなが元気に遊びます

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こちらは食事お手伝いチーム
チームと言っても当番や係というわけではなく、自然な流れでやれる人が集まってきます。
子ども達のお手伝いする姿も見られましたよ

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イベント時にはいつもこうやって流れるままにお料理したり、こどもと遊んだり。きっちりとした決まりごとはなく、各自がその時にできることをその場で分担して、臨機応変に動いているんだとか。

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この日は予想外に寒かったので、温かいカレーが出来上がるのが楽しみです

そしてこっちではなんと男性が作業中!
こちらは梅ちゃん先生から(勝手に)
「みん里の顧問」だと紹介された、松木さん。
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「え?僕?いつの間に顧問になったんですか?(笑)」

(遠くから)梅ちゃん先生
「うん!任命したから!」


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松木さん「いっつもああ言って任されるんですよ(笑)」

と話してくれたのは、地元の消防団でボランティア活動などを経験したこともあるというパパ。
お子さんはみん里を退園して、別の認可保育園へ通っているそうです。

ふろ「退園してもお手伝いに来られてるんですか?」

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「うちだけでなくて、OBで今も手伝いにくる人(パパ・ママ含め)いっぱい来てますよ。」
そう話してくれる松木さん。

実はみん里には「オヤジの会」というLINEでやりとりするグループもあり、OBのパパや在園中のパパなども繋がっているそう。
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↑パパ達だけで何やら集まっていたりも

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梅ちゃん先生
「やっぱり男手が必要なときってあります!
そんな時に手伝ってくれるお父さん達がいると本当に助かりますね。」


そう。
驚いたことに、イベントにはパパ達の参加率が高い!
中にはママと子どもは用事でこれなかったため、パパだけ参加(お手伝いなど)しているという方もいらっしゃいました。

そこで、今回は・・・
パパ達に聞いてみる!
みん里って?「梅ちゃん先生」ってどんな人? 

せっかくなので、ここはパパ達にみん里や梅ちゃん先生について色々聞いてみました!
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ふろ
「みん里を選ばれたのはどうしてですか?」

松木さん
「うちは認可保育園に漏れてしまって、仕方なく認可外を探していたんです。そして一箇所体験させたんですが、どうも合わなくて・・・

その後ほかの認可外を探している時に見た、みん里のパンフレットで梅先生の言葉や実際に会って話をしてみると、すごく共感できるところがあったんです。それが決め手になりました。」


ふろ「入ってからはどうですか?」

松木さん
「子どもはもちろん、楽しんで行ってました!(今は別の保育園に通われています)
男性は、子育てに関わる時間がどうしても短くなると思うんです。

だからどうしても男親ってちょっと尻込みするんですけど、梅先生やみん里の先生がすごく上手に誘導してくれるので、こういったイベントも積極的になれますし、その結果、子どもも喜んでくれたらええなって思います。

そうやって自然と梅先生が考えている『喜ばせたい』が移ってくるんですかね?(笑)
もちろん時間があるときでいいですよとは言われてるんですけどね。」

(向こうにいる梅先生に向かって)
松木さん「頑張って協力するよ!!これからも(笑)」
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みん里の先生に渡されたというエプロンがよく似合っていらっしゃいました!

続いては、梅ちゃん先生から「部長」と任命されたパパさん。
お手伝い後、やっと食事にありついたところでしたがお話を聞かせてくれました。

「恩返ししたい」
そう思わされる場所。

実はこちらのパパもOB!
おかずの準備から重い鉄板など、先程の松木さんと協力しながら今回のイベントを手伝ってくれていました。

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「梅ちゃん先生は自分が関わりながら、色んな人を巻き込んでいくんです。
でもそれが ”巻き込まれた” と感じさせない魅力があるんですよね。

リーダーシップがあってバイタリティもすごい!
けど、時々危なっかしくて放っておけないリーダー(笑)
頼りになるけど、こちら側も頼りにされる関係になっているんです。その振り分け方がすごく上手い。

そして、いつの間にか『恩返ししたい』と思えるんです。」

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「だから、梅ちゃん先生がやりたいことがあるとすれば、自分の出来ることであれば協力してあげたいし、危なっかしいところは全力でフォローしたいと家族みんなで思っています。」

さて、周りではみんなが協力して出来上がったランチを楽しんでいる賑やかな声が聞こえています。
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カレーのほかにも、ハッシュドポテトやウインナー、

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ホックホクのお芋などメニューも豊富!

驚くことに材料のほとんどが地域の方々からの差し入れとのこと。
カレーのルウだって貰い物だというから驚きです

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シートを広げてみんなで「いただきまーす!」
おかわりもありますよ〜

入園第1号さんに聞く!
「みんなの里」ってどうだった?

次に梅ちゃん先生が紹介してくれたのは、
入園者 第1号さん!

その入園当時のことを聞いてみました。
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みん里入園第1号のお母さん

「当時、4月から仕事の復帰は決まっていたのに”待機”という状態で認可の保育園に入れず、どうしようかと言っていた時に、知り合いに紹介されたのがきっかけです。

そして4月から第1号の新入園としてお願いすることになったんですが、まだ立ち上がったばかりだったので『この先、保育園が立ち行かなくなったら』という話もしました。

その中で『万が一この保育園がダメになっても、別の保育園が見つかるまで責任を持って預かります』と言ってくれたんです。」

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みん里のキャラクターのイメージは里いも
親いもから育つ小いもと、小いもからも栄養をもらう親いも

「潰れるか潰れないか、そんな話をほんの5年前にしていたけど、今ではこんなにたくさんの人で賑わう場になっちゃって(笑)

でも、やっぱりそれだけ困っている人も多いということですよね。」


助けて欲しい時に
「助けて欲しい」と言える

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「今は認可の保育園に入ってるんですが、以前会社で体調が悪くなって動けなくなったことがあるんです。
でもそんな時、梅原先生に電話して相談すると、
『大丈夫よ!ご飯も食べさせとくし、夜間保育でも預かっておくから!』と言ってもらって本当に助かりました。

その時は結局なんとか子どもを迎えに行くことができたんですけど、相談するとあっさりOKしてくれて、『大丈夫!』と言ってくれる梅原先生がいることが本当に助けになりました。

だから、保育園を退園してもまだつながっていてるんです。」

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みん里の0円食堂

「みん里や0円食堂もそうなんですけど、地域の中で見守ってもらえることや、声を出せば助けてくれるところがあるっていうことを知っていることは、家族みんなの安心に繋がっていると思います。

みん里の活動のおかげで、実は子どもの方が地域に知り合いが多かったりもするんですよ(笑)。」

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大所帯となったみん里のみんなを見ながら

そして、「みん里」では梅ちゃん先生との繋がりだけでなく、訪れる家族同士も繋がれる場となっています。
人と人の繋がりを作れる
「ウェルカム」な場所

「せっかく出会ったなら、その縁が続いて欲しい」という梅ちゃん先生。
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保育園に在園している方、退園している方、そして0円食堂やイベントで出会った方・・・そこで出会った縁を大切にしてずっと繋いで欲しい。

そんな思いが伝わるシーンがありました。

今回、祝日の取材だったので、ふろ@ひらつーは子ども(小学生)2人を同行していました。
ちょっと人見知りのある下の子はなかなか私から離れず、もじもじ・・・

そんな我が子を見て、みん里の先生が娘と同い年の女の子を紹介してくれました。
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引き合わせてもらうと、親同士も子ども同士も自然と話しができた上に、共通の会話もたくさんあって娘も私もとても嬉しくなりましたよ〜

その後、娘はその女の子と終わりまでずっと一緒に楽しそうに遊んでいました。

こんな風に初めて参加した家族を自然にフォローしてくれる先生方の配慮にとても感激したのですが、参加されているご家族の皆さんが本当にオープンな雰囲気にも驚きました!

「初めまして」という人を迎える用意がいつでもできている。
そんな温かい場所だな〜と感じました。

そして、お父さん達の中でもそんな話題が挙がっていました。
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「人と人を繋げるのがすごく上手!
梅ちゃん先生もみん里の先生方も『この辺で集まっときー』なんて言いながら、人と人をくっつけるのが上手い方。

親しみやすさとちょうどいい強引さがあって、
でもその強引さにはちゃんとフォローが入るんです。」


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突然の質問にも、皆さんとても気さくに応えていただきました

最後に、梅ちゃん先生にみんなからのお話を伝えて、お話を伺いました。
始まりは「仕方なく通う」
そこから始まる、切れ目のない子育て支援

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ふろ
「皆さんすごく梅先生を慕っていて、『みん里に恩返ししたい』とおっしゃっていました。」

梅ちゃん先生
「えー?それは嬉しい〜!」

ふろ
「そして、いい意味で強引さがあって、時には危なっかしいとか(笑)」

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梅ちゃん先生
「あーーー!そうやと思うー(笑)
だんだん周りの方が大人になって、大目に見てくれてるんやねー!!」

ふろ
「みん里を支えたいと思っている人が集まってくるんですかね?」

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梅ちゃん先生
「あ、それはちょっと違うかな。
これまで来た人で、みん里に入園したいと思ってきた人はいないと思う。
ほとんどの家族が認可保育園に入りたくて入れなくて、困った!という時に来るから。

それにやっぱり『認可外』というイメージも絶対にあったと思うし。
仕方なく通うというスタートやったと思う。

でも、人って子どもを通したら色んな話も素直に聞けたり、一緒に考えたり悩んだりできるんです。
そんな日々に寄り添いながらの積み重ねが大切。

そうやって関わっているうちに、大人も子どもも成長していけるっていうところがみん里の良さなんかなって思います。

そしてそれを存続していくことが大事やなと思っています。」

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梅ちゃん先生
「子どもを通して親同士と繋がっていく、地域と繋がっていく中で、
子どもはもちろんお母さんもお父さんもすっごく変わってくるんです。

最初はちょっと遠慮がちだったお父さんもお母さんも色んな面が見えてきて、卒園や退園する頃には関係性が変わるんです。

大人も子どもも変わっていくから、すごく楽しい!
初めて会った時とは全然違う(笑)

こうやって繋がれた縁をみん里や0円食堂やイベントを通じて地域とつながることで、切れ目のない子育て支援になっていったらいいなと思ってます。

そして、地域の中で見守っていくことがどんどん広がってそれがいつか当たり前のことになった時、そこで育った子どもたちが地域にまた返してくれる。そんな流れになることが理想ですね!」

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インタビュー中にも子どもたちが梅ちゃん先生にご挨拶

そんな理想を現実にしようと、梅ちゃん先生がまた一歩前進!

梅ちゃん先生の新たな挑戦!
小規模保育施設「みんなの里 ぽこぽこほいくえん」設立

来年の春、『切れ目のない子育て支援』を目指す梅ちゃん先生が新たに小規模保育施設を設立

枚方市が来春、待機児童解消の緊急対応策として小規模保育事業の実施に向けて検討を開始されます。

その為、高額な保育料を支払って認可外保育園を利用されていた保護者の方々への経済的な負担が軽減され、選択肢が増えることとなります。

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「これまで認可外(みん里)の活動や保育に関しては、一人ひとりのニーズに寄り添って行きたいという思いから、子育て支援、親支援、地域支援としてasaiku五六市のイベントや子ども食堂など、外に出向いて繋がることもできました。

そしてこの5年間を通じ、子どもや大人、そして地域の人と信頼関係を築いたり、繋がりの大きさや可能性を実感することができました。

イベントにもすごく自由に柔軟性をもってやれていて、そこを強みとしてやってきましたし、今後もみん里として続けていきたいと思ってます。

そういった面はとてもいいところですが、助成されない分、やっぱり費用がかかることから保育士の確保や運営、そして家庭にも負担があったりもします。

そんな中で、枚方市が待機児童解消のために小規模保育事業を拡充するという方向性が見えたので、今回小規模保育施設『みんなの里 ぽこぽこほいくえん』」の設立を決めました。

みん里と新たな小規模保育事業、切れ目のない子育て支援として双方に求められるニーズに応えて行きたいと思っています。」

そして今回新たな「みんなの里 ぽこぽこほいくえん」設立にあたり、
梅ちゃん先生はクラウドファンディングに挑戦されるそうです!

クラウドファンディングとは・・・

「こんなモノを作りたい」というモノづくりや「こんなサービスを行いたい」「問題をこんなふうに解決したい」といったアイデアやプロジェクトを持つ起案者が、インターネットサイトを通じて、呼びかけ共感した人に寄付や協力を求める方法で、日本でも被災地復興事業の資金調達という形で広まりつつあります。

今回、みんなの里 ぽこぽこほいくえんのクラウドファンディングが行われるサイトがこちら↓
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12月7日 9時時点のスクリーンショット

枚方市に作ろう「小規模保育事業 みんなの里 ぽこぽこほいくえん」(CAMPFIRE)
サイト内には、プロジェクトに関する内容や始めた理由なども詳しく書かれてあります。

梅ちゃん先生の想いに協力したい、またはどんな活動なのか興味があるという方はぜひリンク先にて御覧ください。


【ふろ感想】
今回ふろ@ひらつーは初めて梅ちゃん先生にお会いしたのですが、本当にじっとしていない方でした(笑)

エプロンつけて、あっちにいるかと思えば、もういない。
こっちにいたと聞いたのに、もういない。
やっと見つけたと思えば、子どもたちや大人に呼び止められている。

忙しそうにくるくる動いている梅ちゃん先生は、どこにいてもよく笑っていて、気さくで見ていてとても楽しくなるような方。
そして、そんな先生をそれぞれの輪に必要としている様子がとても伝わってきました。


そそっかしいところや危なっかしいところを指摘されて、大笑いしていましたが、『切れ目のない子育て支援』に関する志は一貫してぶれることの無いまっすぐな信念であることを語る梅ちゃん先生はやはり頼もしい存在。

梅ちゃん先生だからこそ、相談できたり問題に寄り添って欲しいという気持ちでいる方や力になりたいと思っている方もきっと多いと思いました。

今は昔とくらべても、いろいろな問題から地域との繋がりがだんだん希薄となってきていて、繋がり自体に煩わしさを感じることもあるようです。
しかし、人と人が繋がることで、それ以上に得られるものが必ずあると、梅ちゃん先生と話していて実感しました。

私も子育て中の親として、梅ちゃん先生の目指す「切れ目のない子育て支援」がこれからもっと地域に根付いていくと素敵だなと思います。

梅原先生、みん里のみなさん、ありがとうございました!


みん里さんは、過去にひらつーレポで記事にしたキラキラ枚方ママハロウィンパーティーNPOフェスタにも参加されていたり、地域のお店とも様々なイベントを開催されています。
ぜひ、Facebookブログをチェックしてみてください


▶関連リンク
ちいさなほいくえん みんなの里(公式サイト)
枚方市に作ろう「小規模保育事業 みんなの里 ぽこぽこほいくえん」(CAMPFIRE)
ライター:ふろ@ひらつー ふろ@ひらつー